干潮・満潮について | サーフィン




サーフィンでは、「ハイタイド(満潮)」、「ロータイド(干潮)」という言葉があり、波に影響する重要な要素の1つにもなっています。
特にいい波に乗って早く上達するには、潮の満ち引きををしっかりと把握しておくことが大切です。今回は、満潮について説明していきます!

干潮・満潮とは?

普段サーフィンしない方や始めたての方はご存じではない方がいらっしゃると思いますが、海は毎日ほぼ2回、海面の上下を繰り返し、海面の高さは常に少しずつ変化しています。
海面の上下には規則性があり1日に2回潮の満ち引きがある場合、少しのずれがありますが海面の水位(潮位)の一番高いところから一番低いところまで下がるのに6~7時間程度かかり、その後、また6~7時間程度かけて潮位の最低位から最高位まで海面が上がっていくというのを繰り返します。
この潮の満ち引きのうち、海面の水位が上がった状態を「満潮」と呼んでいます。
逆に、海面の水位が一番低くなっている状態の時のことを「干潮」といいます。

満潮の仕組み

「潮が満ち引きするのは知っているけど、どうやって満ち引きを繰り返しているの?」という疑問をお持ちの方も多いかと思います。
実際私もつい最近まで仕組みが全くわかりませんでしたw
ここでは満潮の仕組みをご紹介します。

潮の満ち引きには月との関係が大きく影響しています。月は約27.3日の周期で地球の周りを公転しています。
万有引力の法則でも分かるように、この宇宙に存在する全ての物体は引力を持っています。これは月にもいえることで、月も引力を持っています。

海水は液体状なので形を変えることができるという性質を持っています。その為、月に面した側にある海では、月の引力で海面が持ち上げられ、満潮状態となります。

この引力は月に面している海面だけでなく、月に面している側と反対の海面にも働きます。
このため、月に面している側とその反対側の両方で、満潮となります。

そして、満潮となる月に面している面とその反対側の間にある真ん中部分は干潮となります。

日本の満潮と干潮の差は?

サーフィンや海でのアクティビティを楽しむ方にとっては、満潮と干潮の差も気になるのではないでしょうか。
実際に起こっている満潮と干潮の差は、場所によっても大きく違います。
日本だと、日本海側の海では満潮と干潮の差は40cm程度とそこまで海面の変化は大きくありません。
その一方、太平洋側では満潮と干潮の差は1.5m程度あり、日本海側と比べると1m程度海面の差が見られます。

サーフィン初心者は潮位だけで判断しない

この潮位の差だけを見ると一見、日本海側のほうが太平洋側よりも穏やかだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんので注意が必要です。
サーフィンしたり海で遊ぶ場合には、潮位だけでなく風の影響もしっかりと考慮しておかなければいけません。
日本海側は8月下旬~4月にかけては北風が吹くので海が荒れやすく波のサイズも大きくなりやすいので、サーフィンの初心者の方にとっては潮位が低くてもあまりおすすめではありません。反対に、5月~お盆ごろまでは南からの風が吹くので日本海側が比較的穏やかです。
太平洋側は日本海側と反対で8月下旬~4月が穏やかな海で、5月~お盆ごろまでは海が荒れることがあります。
そのため、サーフィン初心者の方であれば春からお盆までは日本海側、お盆から冬にかけては太平洋側で練習するのがおすすめです。

満潮時はサーフィンに向いていない?

サーフィン初心者や波に詳しくない方にとっては、満潮の時のほうが海面が高くてサーフィンをするのに良いと思われるかもしれません。

しかし、満潮時はサーフィンに向いていません。
サーフィンをする時のコンディションとして、危ないほどの波が高いのは困りますが、波が全くなかったり、波が立ちにくい状況というのは望ましくありません。

波が適度に立って、サーフィンをするのに向いているのは基本的に下げ潮(引き潮)または上げ潮(滿ち潮)と言われる状態の時です。

下げ潮とは、満潮から干潮へと海面が下がっていく時で、上げ潮は干潮から満潮へと海面が上がっていくときです。
この時長い時間をかけて徐々に海水量が変動し、それに伴って海水面が動いています。
実は、こうした海水面の動きがなければ、波が起こらないのです。なので大潮の際は潮位が激しいのでおすすめです。

そのため、サーフィンでいい波に乗るためには、海水面の変動がない満潮や干潮の時は向いていないのです。
さらに、初心者の方は穏やかな海のほうが安心して練習しやすいですが、無風などで海面に変動がない場合もサーフィンには向いていません。

サーフィンへ行く前日までに、満潮や干潮の時間を確認しておくことは必要ですが、サーフィン中に満潮や干潮を迎えたり、風がなくなってしまった際は、海面の変化があらわれるまでの時間を休憩などの時間として利用すると良いでしょう。

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